08年度予算の反対討論

08年2月本会議 08年度予算の反対討論を行ないました。以下は議場での説明です。
08年2月議会での反対討論 市川市選出の岡田幸子です。日本共産党を代表して、常任委員長報告に反対する主な議案と、請願について討論を行ないます。
 はじめに議案第1号平成20年度一般会計予算です。反対理由は、八ツ場ダムをはじめ不要・不急の大型公共事業への税金投入が一向に止まっていないことです。とくに道路では、外環道路や圏央道に加え、財界の要求に応えて県が力を入れだした北千葉道路などの大型道路には惜しみなく財政が投入されています。その一方で、生活道路の予算は削りに削られ、バリアフリー化も交通安全対策も遅れるばかりです。しかも、この道路予算が談合によって食い物にされているのですから、本当に許せません。
 県が総額50億円もの補助金を出したIPSアルファテクノロジと親会社の日立ディスプレイズが、あわせて700人も正社員を減らし、派遣や請負など非正規雇用に置き換えていることは大問題ですが、県はその事実に目を向けようともしません。
 その一方で、県民の切実な願いである医療・福祉・教育が犠牲になっています。乳幼児医療費通院助成は、10月から対象年齢が就学前まで拡大しますが、県自身は身銭を切らず、所得制限と、窓口自己負担の引き上げによる子育て世代の負担増によって、財源を賄うという姑息なやり方です。
 世界にも類を見ない高齢者差別の後期高齢者医療制度が4月から強行されようというもとで、県独自の負担軽減策は何もありません。心身障害者扶養年金は、支給額は変わらないのに保険料の大幅引き上げです。私学助成は、来年度も高校と幼稚園への助成は国基準額のままで、県独自の上乗せはゼロ。小学校と中学校は、国からきたお金のピンハネが続いています。「精一杯の努力」との知事の言葉は、明白な食言ではありませんか。
 県は財政難だと言いながら、今年もわが党が繰り返し要求している大企業への法人事業税超過課税を実施しませんでした。知事は今議会で「来年度の前半に回答を出す」と答えましたが、これが中小零細企業への増税につながるようなことが絶対にあってはなりません。以上、指摘して1号議案に反対します。

 次に議案第19号は、県施行の4つの区画整理事業を、初めて特別会計に組み替えた予算です。このうち、つくばエクスプレス沿線の3事業は、際限のない県費投入につながるものだと、わが党が一貫して警告しているものですが、抜本的見直しのないまま、さらに巨額の予算を計上しています。また金田西地区では、施工期間を平成31年まで9年間延長し、保留地処分単価を12万2200円から2万6900円へと5分の1に下方修正せざるを得なくなりました。その結果、県と木更津市の負担金は当初計画の2倍以上、45億円に跳ね上がりました。事業の破たんは明白であり、委員会では他党の議員も「失敗だ」と声をあげ、木更津市議会でも大問題になりました。ところが、県は「社会・経済状況が予想を超えて変わったのだから、誰の責任でもない」などと、反省のひとかけらもありません。こんな無責任な姿勢のまま、事業をすすめることなど断じて許されません。反対します。

 次に議案第22号は、病院事業特別会計についてですが、先日発表された「第2次中期経営計画」は、徹底した経営効率化を図るものとなっており、たとえば東金病院のベッド数は、3年前の179床から、わずか60床に減らしてしまいます。地域医療の中軸を担っている県立病院を廃止して、地域医療から全面的に撤退しようという県の姿勢は、県民の命と健康を守るべき自治体の役割をないがしろにするものあり、本議案に反対します。
 次に議案第26号は、千葉県観光立県の促進に関する条例ですが、わが党は、千葉県が観光を重要な産業として育てること自体に反対ではありません。しかし、観光の振興は、あくまでも地域づくりの方向についての、政策上の一つの選択肢にすぎないのであって、すべての県民に、一律に、来客へのおもてなしの心を求め、県の施策への協力義務をうたいこんだ「条例化」という手法は、ほんらい、なじまないものであります。とりわけ第3条で、成田空港の最大限の活用が基本理念に定められ、それを前提に、第11条で道路や鉄道の整備がうたわれていますが、これでは、空港アクセスとしての北千葉道路や成田新高速鉄道の建設に、「すべての県民が協力して当然だ」、ということにならざるを得ません。これは価値観上の強制につながりかねないものです。よって反対いたします。

 次に議案第32号は、使用料手数料条例の一部改正です。薬事法が改定され、これまで原則として薬剤師しか販売できなかった医薬品を、リスクによって3種類に分け、特にリスクが高い第1類以外は、「販売登録者」なら販売できるとして、登録者販売者試験手数料を定めたものです。これでは安心して薬を買えません。また、飼料の高騰を理由にした乳牛育成の手数料値上げは、畜産農家の痛手になるものです。暮らしと健康に配慮しない本議案には反対します。
 次に請願第52号は、30人学級の実現と教育予算の増額を願うもので、少人数学級編成の高校への適用や、新規教職員の増員などを求めています。生徒数減少を理由にした高校の統廃合ではなく、少人数教育実現の条件を今こそ生かすべきです。2度にわたる県議会決議の実現は、県民に対する議会の責任です。本請願の採択を求めます。
 次に請願第53号は、沖縄戦をめぐる教科書検定意見の撤回を求める意見書の提出についてです。日本軍による強制や強要がなければ、沖縄の集団自決は起こりえなかったことは明白な事実であり、この歴史の事実を、次代を担う子どもたちにきちんと伝えることは、私たち大人の厳粛な責務です。検定意見の撤回を求める声は今や全国に広がり、議会での意見書も5つの県で、また千葉県内では4つの市で採択されています。千葉県議会としても国に意見書を上げることを強く求め、本請願の採択を主張します。

 最後に、議会のあり方について一言申し上げます。各常任委員会で、請願者から趣旨説明をしたい旨の要望があれば、実現にむけ柔軟な運用をはかることが合意されていたにも拘らず、今回、日本共産党が紹介議員となった3つの請願について、ことごとく実施を拒否されました。これは、自民党議員が紹介議員になっている請願の趣旨説明が許されたのと比べても、民主主義のルールに反するものであり、断固抗議して、改善を求めるものです。以上で反対討論を終わります。